ブログ BLOG

「抜歯」通告からのエクストリュージョン・歯冠長延長術の治療(ケース①)

他院にて抜歯と宣告されてしまい、途方に暮れていた62歳の高橋さん(仮名)。当院でC4を抜かずに治した方からのご紹介で来院されました。約3か月間のエクストリュージョン後、歯冠延長手術を行い、元のようにお食事ができるようになりました。抜歯してインプラントと覚悟も出来ていたようでしたので、喜びはひとしおだったようです。

 

年齢62歳 女性 主訴 「左上のかぶせものが取れたが、かかりつけで抜歯と言われた。何とか助ける方法はないでしょうか」

 

 

ほぼC4の状態です。歯ぐきの上にほとんど歯が見えません。厚生省のルールでは、明らかにC4(残根状態)なので抜歯と言われても仕方がない状態です。

ですが、歯科医学的には歯根の長さを考慮すると救える状態だと診断しました。

前歯なので審美的面も考慮して、エクストリュージョンと臨床的歯冠延長手術の組み合わせで治療する事にしました。

 

①エクストリュージョン

約3か月で右の状態になります。

 歯が歯ぐきの上に出てきていないと思われる方も多いでしょう。よく見てください。歯ぐきが金属のワイヤーに接するぐらいまで近づいているのが分かりますね。

 歯ぐきのすぐ下には歯槽骨(しそうこつ)という顎の骨があります。

 実は3か月もかけてゆっくりと歯を引っ張ってくる理由はここにあります。歯の根を支えている骨と歯ぐきを上方に引っ張って来るためなのです。

 急激に引っ張ると骨が添加されず、根っこだけが伸びてきます。こうなると歯はグラグラになって抜けてしまうのです。

 

②臨床的歯冠延長手術

 

 

エクストリュージョンが無事済みましたので、歯冠長延長手術を行いました。歯肉整形と歯槽骨整形を行います。この歯槽骨整形には2種類の骨整形法があります。OsteoplastyとOstectomyです。この二つの骨整形法をどの部位にどのくらいの量、行うか考えながら、骨を整形していきます。

 

 

最初の状態と比べてみてください。歯ぐきの上に歯が見えるようになりましたね。

 

こうなれば土台を作り、かぶせものの型取りも出来ます。

 

左が土台を作製したところです。右はセラミックのかぶせものが装着された写真です。

 

最初の状態と比べてください。現代歯科医学はC4を抜歯せず、救えるのです。