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歯がボロボロで「すべて抜歯」の告知から保存を行った(ケース④)

66歳の主婦山田さん(仮名)。


長年、歯医者が苦手で「とりあえず痛いところだけ」を繰り返してきました。
気づけば、上下の歯がボロボロになり、まともに噛むことができない状態に。
見た目も気になり、人前で笑うのを避けるようになっていました。

一応、部分的に入れ歯は入っていましたが、
・すぐ外れる
・痛くて噛めない
・見た目がとても不自然
という状態で、食事を楽しむどころか、
外出や会話さえ億劫になっていたそうです。

 

■多くの医院で「全部抜きましょう」と言われて

これまで何件か歯科医院を受診しましたが、
どこでも「これはもう全部抜いて総入れ歯にしたほうが早いですね」と言われてしまったそうです。

「でも、できることなら、自分の歯で食べたい」

その一心で、最後の望みをかけて当院に来院されました。

 

■当院での診断と治療方針

診査の結果、確かに多くの歯がC4(残根)や動揺歯でしたが、
すべてを抜く必要はありませんでした。
一本一本を丁寧に診ると、ほぼすべて保存できると診断しました

   当院では、

  • C4は臨床的歯冠延長手術を行い徹底的に守る
  • 咬合を再構築し、全体のバランスを取り戻す
  • 噛める・見た目が自然・長期的に安定する口腔環境を再生する

という治療計画を立てました。

 

年齢 57歳 女性 主訴 「歯がボロボロで食事ができない。全部抜いて総入れ歯と言われたが、入れ歯にはしたくない。」

 

どこから手を付ければよいのかわからないくらい状態が良くありません。

 

パッと見て、こちらの2本は普通なら、言い方を変えれば、保険のルールでは抜歯です。

 

かぶせものを外しました。

 

土台の金属が見えてきました。

土台の下も虫歯になっているのか、黒いです。

 

土台を外しました。土台の下がひどい虫歯になっています。

 

可能な限り虫歯の除去を行いました(可能な限り というのは歯ぐきの下まで進行している虫歯は歯ぐきの処置をしないと除去できないからです)。

 

 

C4状態だった2本から臨床的歯冠延長手術を行いました。

 

 

治療前は歯ぐきの中に埋もれていたのが、治療後は歯ぐきの上に歯の根が見えています。これで根管治療もできるし土台も作れます。

 

 

かぶせものがしてあった歯も臨床的歯冠延長手術を行いました。

 

 

最初の状態はとても助けられるとは思えない状態です。

 

 

術前、術後で違いは明白です。歯ぐきの上に歯の根が出ているのが分かります。

 

 

 

最初の状態と比べてみましょう。

土台を作るところまで進んでいます。抜歯せずに歯を残せそうです。

 

歯ぐきの上に歯の根が見えています。

 

 

実は、山田さん(仮名)の咬み合わせは歯周病が進行していたために、出っ歯になっていました。上の写真はその状態です。

 

そこで、山田さん(仮名)と相談し、出っ歯も治したいというお気持ちを確認しました。右下、左下も臨床的歯冠延長手術を行った後、出っ歯を治すための矯正治療も行いました。

 

 

矯正治療の期間が4か月ほどかかりましたが、結果的に山田さん(仮名)も感激するくらいきれいな歯並びになりました。

 

治療前

 

治療後

 

結果的に、入れ歯を使用せずに、かみ合わせを回復できました。これも臨床的歯冠延長手術を行い、歯を抜かずに済んだおかげです。

 

■治療の流れ

 

1.C4(残根)を臨床的歯冠延長手術を行い、保存。
 

2.仮歯と矯正治療による咬合再構築
 噛み合わせ・発音・表情を確認しながら、段階的に改善。

3.最終補綴 自然で安定した咬合を確立。

 

■山田さん(仮名)の感想

「何年ぶりかに、普通に食事ができました」
「見た目も自然で、若返った気がします」

山田さん(仮名)は、食事の喜びを取り戻し、
友人との外食にも積極的に出かけるようになったそうです。

 

■担当医から一言

このケースは、“抜かずに残す”という信念が実現した代表的な例です。
一見「もう無理」と思われるC4状態でも、歯はまだ助けることができるのです。

安易に抜かずに本当に良かったですね。